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オンラインイベント:イラクの今と現地報告

開催日:2021.10.21

イラク地域研究、中東政治の第一人者である千葉大学教授の酒井啓子先生をお迎えし、
「今のイラクをどう捉えると良いのか?」をお聞きしました。

湾岸戦争から約30年。イラク戦争から約20年が経つイラクでは、
「イスラム国」の大きな脅威が過ぎたかに見えますが、
いまだ「イスラム国」による攻撃はイラク各地で散発的に見られ、
さらに米国とイランの対立に端を発した民兵組織による攻撃も新たな不安定要素となっています。

冒頭は駐在員の牧野アンドレより、現地報告をさせていただきました。
私たちの「イラク人は穏やかで人が良い」という意見に、
酒井先生より「戦争を経験し、陸続きの近隣諸国やアメリカの動きを見ながら、複雑な環境の中で育ち、
多種多様な人間関係の中で培ってきたからこその『イラク人の良さ』を想像すれば、
またイラク人と付き合う味わい方が変わってくるのでは?」との意見をいただき、
なるほど!と、納得したところからスタートしました。

イラク全土では、「若者の体制批判」が継続しています。
石油産業や農業があり、人口や国土もある。そんなイラクが高い失業率やインフラの機能不全などが続き、
豊かになれないのは、政治がおかしいのだ!と言う若い人たちのフラストレーションを代弁する酒井先生のトークは、今のイラクを読み解く上で、とても貴重なお話しでした。

酒井先生も、海外事業担当の斉藤亮平も、料理が大好き!
後半は料理の話にも花が咲き、遠いイラクの街や文化を想像する夜となりました。

 

 

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