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腎臓を摘出したシマ
シマの一家はシリア紛争が始まって1年ほど経った2012年春、
シリア北東部ハサカ市郊外のサリカニ地区からイラクのクルド自治区に逃れました。
クルド自治区北部のドミーズ難民キャンプで暮らし始めましたが、
生活環境が厳しく、当時シリア北東部の情勢が落ち着いたこともあり半年ほどでシリアに戻りました。
しかし、2016年からトルコからの越境攻撃が悪化し、2018年に再びイラクのクルド自治区へと逃れました。
ガウィラン難民キャンプでは約4年間過ごし、その後アルビル郊外の町へと引っ越してきました。
その頃からシマの身体には異変が起こり、子どもの腎臓にできる悪性腫瘍「腎芽腫」であることが分かりました。
2023年1月に右腎臓の摘出手術を受け、現在はナナカリ病院に月3回ほど経過観察と検査のために通っています。
シマの父は日雇い労働者として働いているものの、一ヶ月に8日前後しか働くことができず、生活を送ることさえも難しい状況にあります。このままでは通院することさえもできないと相談があり、緊急支援を実施しました。
衣類、カーペット、日用品も買うことができず、食べ物もパンのみしか食べれない日も多いと言います。
建設途中の家は窓をつけることもできず、明かりも家の中に1つしかない薄暗い部屋で家族は過ごしていました。
イラク北部には、イラクの他の地域から逃れてきた国内避難民やシリアから逃れて来た人々も多くいます。
家庭訪問を行いながら、それぞれの状況に応じた支援を行っています。
治療放棄を防ぐためにも、交通費の支援も継続しています。
皆さまからの応援、引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
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