ムハンマドくんは、急性骨髄性白血病(AML)を患っている4歳の男の子です。
彼は自宅のあるサラハディン県から治療のため、アルビルにあるナナカリ病院に通院しており、JIM-NETハウスにも何度か家族と滞在していました。

しかし、このコロナ禍の影響で県境が閉ざされ、車で4時間近くかかるアルビルまでムハンマドくんは通院ができなくなってしまいました。
そこで現在、ムハンマドくんに薬を届けるため、がん治療の専門病院であるナナカリ病院、JIM-NET、患者家族同士で緊急のネットワークを構築しています。
 
サラハディン県内にある病院にムハンマドくんが通い、検査を受けます。
検査結果をナナカリ病院が受け取り、薬を処方。
薬をJIM-NETが購入。
アルビルに滞在している別の患者家族が配送サービスを利用してムハンマドくんの家庭まで薬を届けています。

緊急事態だからこそ、助け合いによって乗り越えようとイラクの人々も頑張っています。
JIM-NETでも引き続き、遠方に住んでおり、アルビルまで治療に来られなくなってしまった小児がん患者の支援も継続させていきます。