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【現地ニュース紹介】コロナ禍でシンジャールに戻るヤズディ教徒
イスラム過激派組織ISによる迫害、そして町の破壊が繰り広げられたシンジャールから決死の避難をしたヤズディ教徒。
激しい戦場となったシンジャールでは、イスラム過激派組織ISからの解放後も町の再建がなかなか進まず、仕事を失い、家を失った人々が今なお苦しい生活を強いられています。
2014年、シンジャール山を越えてクルド自治区ドホークには多くのヤズディ教徒が逃れてきました。
そこでは仕事を得ることは難しく、若者たちは軍へ入隊したり、日給17米ドルほどの安い賃金での条件が決してよいとは言えない仕事に従事していました。
その彼らも新型コロナウイルスの影響で職を解雇される人が急増、クルド自治区内の移動も制限される中、シンジャールに戻らざるを得ないヤズディ教徒が増えています。
この状況下で、既に1200家族がシンジャールへ戻りましたが、彼らは現在、記事の写真にあるような水道と電気が整備されていない町の仮設住宅に暮らしています。地元NGOからの毎月の支援の激減しています。
こうした厳しい状況の中で、この地域を支援する団体がシンジャールに戻ったヤズディ教徒の家族を支援すると約束しました。
現在、400人もの人たちがこの支援を受けるための登録を行ないましたが、残念ながらまだ支援は実施されていない状況です。
ヤズディ教徒のリーダ・Alhamu氏は、シンジャールの再建を強化するために中央政府からの予算配分の要求をしていますが、その要求がすぐに通ることはないだろう、と記事は結ばれています。