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モスルから来たサミーラ
【モスルから来たサミーラ】
先月6月に横紋筋肉腫の診断を受けたサミーラ。
モスルから来た9歳のとてもシャイな女の子です。
お父さんは、2017年にモスルでIS(イスラム国)が起こしたテロに巻き込まれ死亡、
お母さんは胃の病気を患い寝たきりの状態です。とても貧しく、
病院までの交通費を自宅近くのモスクからの寄付に頼り、何とか通院しているといいます。
「このままじゃ、病院に通うことも難しくなるかもしれないんだ・・・。」
そう語るのはサミーラにずっと寄り添う従兄でした。
小さな声で呟くように話を始め、ローカルスタッフの質問にも丁寧に答える青年でした。
モスルの家はとても古く、サミーラの兄弟も含め5人で暮らしているが、
あまりの貧しさに言葉も感情も失いそうになる時があると話していました。
また、サミーラの面倒を見るサミーラの叔母は、
「生活は本当に大変だけど、この子の親代わりにならなきゃね。」とパワフルに振舞っています。
「こうして話を聞いてくれるだけでも少し気分がよくなるわ。」とJIM-NETハウスの一室でしばし時間を共にしました。
自宅における感染症対策もスタッフから指導を受け、最後はJIM-NETハウスを見学していってくれました。
「待合室がいっぱいの時とかちょっと休みたい時に来てもいいかしら?」と叔母。
そういうためにもJIM-NETハウスがあるんですよと伝えました。
サミーラは今後、腫瘍を放射線治療で小さくしてから抗がん剤の治療にへと移る予定です。
貧困の中での治療は本当に大変です。病院に行けなかったから治療を受けられなかった、
ということにならないようにJIM-NETでは緊急支援100ドルを行いました。
これで2回(もしくは2回までいかない位)は病院に来れることになります。
医薬品支援も大事ですが、こうした交通費の支援も治療にとって
なくてはならないものだと改めて感じます。
サミーラがきちんと治療に来れることを願って。
皆様からの募金もお待ちしております。
https://www.jim-net.org/donate/
(イラク小児がん支援)
タグ: イラク小児がん支援, JIM-NETハウス