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世界難民の日によせて

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6月20日は「世界難民の日」でした。
難民の保護と援助に対する世界的な関心を高め、
国連機関やNGOによる活動に理解と支援を
深める日にするために2000年に制定されました。

JIM-NETではアドボカシーや難民支援を通し
難民となってしまった人々へと支援活動を続けてまいりましたが、
今年は6年前に難民となったJIM-NETに関わっている
あるシリア人からのこの日に向けたメッセージをお伝えいたします。

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「世界難民の日」に寄せて

2年ほど前、「世界難民の日」存在を初めて知りました。
私が難民となって6年、今年もこの日に私は全く意味を見いだせないでいます。

私は6年前、シリアからイラクに逃れてきました。
あの時に比べてとりまく状況はよくなっているかと聞かれれば、よくはなっていません。
何とか国外に逃れた人や難民キャンプにいる人だけが難民ですか?
紛争が起こっている国にいる人たちも国内で苦境を強いられています。

自分の国にいてもいつ誘拐れて殺されるか分からない、
海を渡りヨーロッパへ渡ろうとしたって沈没して死ぬかもしれない。
いずれにしても死に向かっているも同然です。
「人生に意味がない」と口する人たちがたくさんいます。

「世界難民の日」というのはそういう私たちを助けてくれますか?
このような日ができて、それが世界に知られても、
私たちは小さな幸せさえも遠ざかっています。

6月20日が過ぎても私たちの状況は変わりません。
「難民を理解・支援する」ではなく「難民をなくす」
という風潮になることを私は望みます。

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難民支援も必要ですが、戦争や紛争のない世界を目指さなければいけないのだと、
この言葉をしっかり受け止めていきたいと思います。

難民の日に寄せて

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