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モスルという言葉が忘れ去られそうになっています。

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ここアルビルもモスルの患者がめっきり減ってきた感じがします。
というのも、9月25日に実施されたクルドの独立をめぐる国民投票に怒った中央政府の制裁措置がはじまり、クルド自治区も活気がなくなり、モスルに戻る患者も増えました。モスルの復興が進んでいるのかもしれません。

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さて、今日(12月20日)にJIM-NETハウスにやってきた11歳のハーマッド君11歳です。
おじさんに連れてこられました。モスルのバージというというところにいました。
ISの支配が続いていましたが、イラク軍の攻撃が激しくなり、6月25日に、おじさんの家族とおかあさんに連れられてクルド自治区に逃げてきました。
グウェイルというモスルの県境に、小さな家を貸してもらって暮らしています。

ISは、逃げようとする人たちは、家族ごと捕まえて、見せしめに処刑し始めたといいます。
ハーマッド君は、そういった現場を見たわけではありませんが、恐怖を感じ体調がだんだん悪くなってきたそうです。恐怖でショック死する人もいたそうです。
イラク軍の攻撃が激しくなり、ISの勢力が弱まった時に、おじさんは、一年ほどマクムールというクルド地域で仕事していたことがあり、その時の知り合いを頼って逃げることを決めました。
ハーマッド君もお母さんに連れられて一緒に逃げてきました。その後逃げてきてから病院に行くとホジキンリンパ腫だということがわかりました。

お父さんたちは、残りましたが、バージもイラク軍に解放されたのでした。しかし、そこは軍事管理下に置かれることになり、一家はその後解放されたテルアファルに移り、羊を飼って生計を立てているそうです。

おじさんは、アルビルで、日雇いの仕事をしています。毎日、ある場所に行って待っていると、仕事があれば、車で工事現場なのに連れてもらうそうです。

彼は、逃げてくるのに10,000$払って逃げてきたので、その借金を返さなければなりません。
2,000$返したばかりだといいます。しばらくは、ここにとどまって借金を返していくそうです。
その日は、病院に薬がなかったので、4種類の抗癌剤100$分の薬を一緒に買いに行きました。
早くハーマッド君がよくなりますように!

A.S

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